愛犬がマダニにかまれたら!症状や対処法、予防時期などを確認しておきましょう。

こんにちは。副院長の土井です😄

最近はお外が暖かくなってきて、わんちゃんたちとお散歩やレジャーに出かける機会も増えてきたことでしょう。楽しいお散歩から帰ってきたら背中にダニがついていた、という経験はみなさん一度はあるのではないでしょうか。本日はダニにかまれたときの症状や対処法、予防時期などについてお話しさせていただきます。

ダニと一言で言っても様々な種類がありますが、本日はその中で肉眼でも確認できる『マダニ』についてのお話をします。マダニは2-30mmに及ぶ大型のダニで、山林や川原の土手などの草むらに好んで生息します。ダニにかまれるとどのような症状が出る可能性があるのか、まとめました。

【直接的な症状】
かまれたことにより起こりうる症状です。

・多数寄生すると、吸血によって貧血がおこる
・分泌液が体内に入り、かゆみを引き起こす
・嚙まれた皮膚に二次感染が起きると、膿瘍を生じることがある

【間接的な症状】
かまれた際に、マダニに感染している病原体がわんちゃんの体内に入り引き起こされる症状です。中には人に感染する病原体もあります。マダニにおける種々の病原体の保有率は、マダニの種類や地域、季節によっても異なりますが、おおむね0~数%程度と言われています。

・元気や食欲の低下
・発熱や貧血
・嘔吐や下痢などの消化器症状
・意識障害やけいれんなどの神経症状

直接的な症状は、かまれた直後には自覚症状はありませんが、翌日以降にかゆみや腫れが生じることがあります。また間接的な症状は、感染していた場合でも1-2週間は無症状で検査による検出も困難なため、かまれた場合には数週間は体調に変化がないか様子を見ていただく必要があります。

一度マダニにかまれてしまうと、皮膚に強固にくっつくため容易には取れません。また無理に取ろうとするとマダニの一部が皮膚内に残ってしまい、皮膚に炎症や感染を起こすことがあります。毎月の予防をしている場合は自然に落ちることもありますが、皮膚にかゆみや炎症を起こすこともあり、また全身状態を確認させていただくためにも一度動物病院を受診しましょう。寄生数が少ない場合はピンセットなどで注意深く取り除き、また予防をされていない場合は駆虫薬をご紹介します。

マダニは春から秋に多く生息するため、4月から10月頃までの予防を推奨しています。もちろん通年で予防していただいても問題はありません。予防薬には飲むタイプや垂らすタイプのお薬があるため、その子にあった予防薬をご提案させていただきます。

春は狂犬病ワクチンや混合ワクチン、フィラリアのお薬などわんちゃんたちに必要な予防が多いシーズンですが、わんちゃんたちを守るため、また人にも危害を加える可能性があるため、マダニの予防もお忘れなく行いましょう!!

さて話は変わりますが、先日聖蹟桜ヶ丘の新病院の前を通りかかったところ、建築中のマンションがだいぶ出来上がってきていました。8月頃には内装工事に取り掛かる予定ですので、そちらも今から楽しみです😆今後も建物の様子など随時更新していきますので、よろしくお願いします。それではまた!!

聖蹟ファミリー動物病院 副院長 土井彬宏