抜歯処置
【概要】
抜歯は、歯が重度の歯周病や破折(歯が折れること)などで修復不可能な状態にある場合に行われる治療です。抜歯は、痛みや炎症を取り除き、口腔内の健康を回復させるための重要な処置です。犬や猫では、特に高齢になると歯周病によって抜歯が必要になることが増えます。
【診断】
歯周病によって歯が動揺(グラグラする状態)したり、歯肉の退縮によって歯の根元が見えてしまっている状態であると、抜歯が必要になります。中には、歯石の付着が重度で、視診で確認できないこともありますが、そのような場合には麻酔をかけたうえで歯石を除去して確認が必要になることもあります。また、レントゲン検査を組み合わせることで歯周病の程度や、顎の骨の状態の評価を行うこともあります。
【治療】
抜歯は全身麻酔下で行われ、歯を支えている骨や歯肉を保護しながら、歯を慎重に取り除きます。単根歯(根が1本の歯)の場合は比較的簡単ですが、複数の根を持つ歯(臼歯など)は分割してから抜歯することが多いです。
【当院における取り組み】
当院では、必要最低限の抜歯を行うことを基本としています。全抜歯が必要な場合でも、痛みやストレスを最小限に抑えるために鎮痛剤を選択しています。また、歯周病が原因で抜歯する場合は、その後の歯磨きが重要になりますので、術後のケアも徹底しています。また、抜歯後の口腔ケア指導や、再発防止のための定期検診も推奨しています。
【通院・入院の予測】
軽度な抜歯であれば、日帰り~2日程度の入院となることが多いです。中程度以上で5本以上抜歯する場合は2~4日程度、重度でほとんどの歯を抜歯する場合は3~6日程度入院となることが多いです。その後は、抜歯を行う原因によって通院頻度は変化していきます。
【費用の予測】
軽度で1~3本程度の抜歯であれば、3~5万程度、中程度以上で、5~10本程度抜歯する場合は6~10万円程度、重度でほとんどの歯を抜く必要がある場合には、8~15万円程度かかることが多いです。なお、この費用は一般的な場合の予測であり、動物の状態により異なる可能性があります。費用に関しては、診療された獣医師と詳しくご相談ください。