膿皮症 細菌性皮膚炎

【概要】 

膿皮症とは皮膚が細菌の感染によりかゆみや脱毛、皮膚の赤みなどを引き起こす病気です。

膿皮症の原因となる細菌は多くの場合は「ブドウ球菌」という犬の皮膚表面にもともと存在している

常在菌の一種です。そのため膿皮症は他の犬から細菌が感染して起こるのではなく、何らかの原因により

皮膚のバリア機能が低下したり、皮膚の表面で細菌が過剰増殖して起こる病気であると考えられています。

 

【診断】

まず飼い主様のお話から、いままでの経過や生活環境などをお伺いし、身体検査による皮膚の状態確認から

診断を行っていきます。病気の起こっている箇所や皮膚の見た目から診断をつけていきますが、膿皮症は

いろいろな見た目をしているため、診断の基本は顕微鏡による細菌の確認となります。

また、なかなか治らない、繰り返すなど経過が長い場合や感染が重度な場合、感受性検査という特殊検査

(体の表面の細菌を外部の検査センターで調べてもらう検査です)や、皮膚のバリア機能を低下させて

しまう他の病気(アレルギー性皮膚炎やホルモンの病気など)を調べるため血液検査など全身的な

検査を行うこともあります。

 

【治療】

治療は症状に応じて、以下の方法を組み合わせて行います。

①抗生物質の投与

内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)があり、症状により使い分けていきます。

②スキンケア

皮膚の状態に合わせたスキンケアを行うことにより皮膚の状態を改善させていきます。

③環境の整備

温度や湿度の管理や、過剰なシャンプーやブラッシングなど体の表面にストレスがかかることを

避けるようにします。

④発症要因の管理

感染を起こしやすくするなんらかの病気がある場合、上記の治療と並行してそれらの病気に対する

治療を行います。

主体となるのは抗生物質による治療ですが、このように、いろいろな治療を組み合わせることによって、

治療の効果をあげることや、再発させないこと、犬の負担を減らすことを目指します。

 

【当院における取り組み】

上記の通り、膿皮症の治療は基本的に感染を抑える、治すということが主体でありながらも

様々な治療方法があります。加えて、犬の体調や生活環境、お薬がのめるか、お薬が塗れるか、

シャンプーを定期的にできるかなど様々な条件を考慮して治療を進めていく必要があるため、

飼い主様とのお話をお伺いすることが重要になります。

従って、当院では飼い主様とのお話を重視しており、その際は、飼い主様のご要望をなるべくお伺いする

ようにしています。例えばお薬を飲ませるのが苦手だったり、嫌がってしまってお薬を塗ることが

できないなど、言いずらいことも、それをお伺いすることで、可能な限りそれを踏まえた治療を

提案させていただくようにしています。

 

【通院・入院の予測】

通常、膿皮症は通院で治療を行います。

ただし、皮膚の炎症が強い場合や全身状態が悪い場合は入院で治療することも、まれにあります。

また薬浴といってお薬のシャンプーで治療する際は当院のトリミングサロンで対応できます。

(トリミングサロンの予約状況によります)

 

【費用の予測】

一般的な診察及び診断までの費用は約5000円程度です。

症状が重度であり、全身的な検査やアレルギーの検査など特殊な検査を行う場合は費用の幅があり

2万円~となります。治療費は治療プランにより異なりますが、最も一般的な選択である抗生物質の

内服の場合は2週間程度の治療で、内服代としておよそ5000円程度となります。

治療期間や治療内容は症状の程度により大きく異なり、またこの費用は小型犬の場合の予測であり、

動物の状態により異なる可能性があります。

費用に関しては、診療された獣医師と詳しくご相談ください。