犬と猫の膵炎

【概要】

膵炎はなんらかの原因により、酵素が活性化し、膵臓の自己消化が起きる病気です。高脂血症や甲状腺や副腎疾患などの内分泌疾患を抱えていると、発症しやすいとされています。症状としては、嘔吐や下痢、食欲不振、腹痛を呈すことが多い病気です。特に猫では、胆管炎や炎症性腸疾患との関連性が高いとされています。

 

【診断】

診断としては、血液検査や画像検査を複合的に組み合わせて判断します。犬においては血液検査では、アミラーゼやリパーゼの上昇を認めますが、猫では必ず上昇するとも限りません。また、画像検査では膵臓の腫大や膵臓周囲脂肪の反応を見て評価します。

 

【治療】

治療としては、点滴治療や胃薬・制吐剤、鎮痛剤、抗炎症剤、栄養管理を組み合わせて行います。症状が軽度で食事を取れ、薬も飲めるようであれば自宅で治療も可能です。中程度以上の症状で、食事が自分で取れないような状態であると通院治療ないし入院治療が必要になります。栄養管理に関しては、シリンジで食事を取らせたり、栄養チューブを設置して流動食を給餌することもあります。

 

【当院における取り組み】

膵炎は中程度以上の状態では、痛みも強いため鎮痛管理をしっかり行っています。また、治療に関しても通院治療や入院治療など、飼い主様とよく相談しながらその子に一番よい治療を提案させていただきます。

 

【通院・入院の予測】

中程度の症状で、通院治療が必要な場合はおおよそ3~5日程度必要なことが多いです。中程度以上の症状で入院治療が必要な場合は3~7日程度の入院となることが多いです。いずれも、自力で食事が取れ、お薬が飲めるようになると自宅での治療に移行することがほとんどです。

 

【費用の予測】

軽度であり、自宅で治療を行う場合は1日あたり1週間で通院治療の場合は1日あたり5000~12000円程度、入院治療の場合は1日あたり12000~25000円程度かかります。症状によって、使用する薬剤や栄養管理の方法が変わるため費用には差があります。なお、この費用は一般的な場合の予測であり、動物の状態により異なる可能性があります。費用に関しては、診療された獣医師と詳しくご相談ください。